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更新日:2021年08月23日
公開日:平成31年3月4日
平成30年芽室町議会定例会3月定例会議の開会に当たり、芽室町教育委員会の所管行政の執行に関する主要な方針について申し上げます。
急激な人口減少と少子高齢化、人工知能をはじめとする急速な技術革新、高度情報化やグローバル化の進展など、社会が大きく変化する時代に直面する中、その変化に対応するのみならず、主体的に社会に関わり新たな価値を創造し、未来を切り拓く資質・能力の育成が重要となっています。
本町は本年、戸長役場が開庁されてから120年の節目の年に、第5期芽室町総合計画がスタートします。これまで先人が積み重ねてきた歴史と偉業に感謝するとともに、受け継いできた貴重な財産を次の世代にしっかりと引き継いでいかなければなりません。
昨年12月、本町の教育行政の振興に関する総合的な施策の方針である「芽室町教育大綱」を策定し、その基本理念を『心豊かで「次代に輝く 芽室の人」を地域全体で育みます!』と定め、町への愛着と誇り、自己有用感の醸成、夢の実現へ挑戦する人財を育成していくため、学校、家庭、地域、関係機関・団体等と連携を図りながら、本町の教育、文化およびスポーツの振興について推進してまいります。
ここで、今後の教育行政に臨む基本姿勢について申し上げます。
ひとつ目は、「芽室を愛し 夢の実現に挑戦する 心豊かな次代に輝く人を育む」であります。
本町の将来を担う子どもたちが、夢と希望にあふれ、可能性に挑戦し健やかに成長していくことが、芽室のまちづくりの原動力となります。
このため、新年度から新たにスタートする「芽室町教育振興基本計画」に基づき、本町はもとより各地域において様々な分野で活躍する人を育みます。
ふたつ目は、「町民が生涯にわたり、いつでも・どこでも・だれでも、学び、心豊かで輝く人を育む地域づくり」であります。
町民が充実した生涯を過ごすため、一人一人の学習環境を整え、学びのきっかけづくりを創出し、自らの手による地域づくりを推進することが重要であります。
このため、「芽室町社会教育推進中期計画」に基づき、自ら進んで学習に取り組み、人と人がふれあい、町全体が活力に満ちていくことを目指してまいります。
それでは、これらの計画に基づき、学校教育、社会教育が連携し、取り組んでいく各分野における主要な施策について申し上げます。
はじめに、学校教育についてであります。
確かな学力の育成では、全国学力・学習状況調査の結果から明らかになった成果と課題を踏まえ、検証改善サイクルによる授業改善に努めるとともに、授業と連動した家庭学習習慣の定着化を図ります。
少人数学級編制については、小学校全学年での35人以下学級を継続するとともに、個に応じたきめ細やかな指導や習熟度別少人数指導を推進します。
小学校外国語教育については、新学習指導要領の本格実施に向けて、移行期における授業時数の確保に努め、外国語指導助手の複数配置を継続するほか、教員の指導力向上に向けた研修事業の充実を図ります。
学校間連携では、義務教育9年間を見通した小中連携教育の取組を推進するとともに、幼児教育施設と小学校との円滑な連携・接続を図る事業に取り組みます。
豊かな心の育成では、規範意識や生命尊重などの基本的な倫理観や思いやりの心、豊かな人間性を育むため、教育活動全体を通した道徳教育を推進します。
子どもたちの学校生活における意欲や満足度をはかるハイパーQUテストを実施し、望ましい学習集団の形成とともに、児童生徒の自己肯定感や自己有用感の醸成のため、「豊かな心を育む人づくり推進事業」などを実施します。
いじめや不登校対策については、学校・家庭・地域・関係機関、相談業務を担当するスクールライフ・アドバイザーなどが連携し、未然防止と早期発見・早期解決に取り組むとともに、適応指導教室「ゆうゆう」の活用など、不登校児童生徒の解消に向けて取組を推進します。
健やかな体の育成では、全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果による成果と課題を踏まえ、体育授業の改善や運動習慣の定着に向けた取組を進めます。
学校給食では、地元産食材を活用した「めむろまるごと給食」をはじめ、安全・安心でおいしい給食の提供に努めるとともに、栄養教諭による食育指導を継続します。
防災・安全教育の推進では、自然災害等から身を守るために必要な知識や能力の育成に向けて、町部局や地域と連携した防災教育の推進に努めます。
特別なニーズに対応した教育の推進では、教育活動指導助手や学校支援員を配置するとともに、医療的ケアの必要な児童生徒に対応した訪問看護の派遣など、町の発達支援システムと連携した一人一人の教育的ニーズに応じた指導や支援の充実を図るため、「見通し」と「つなぎ」を大切にした特別支援教育を推進します。
地域とともにある学校づくりの推進では、学校運営に地域の声を積極的に生かし、学校・家庭・地域が一体となって子どもたちの豊かな成長を支える風土づくりとして、すべての学校で「熟議」と「協働」を進める学校運営協議会を設置し、コミュニティ・スクールの取組を推進します。
教育の機会均等などの推進では、経済的に厳しい世帯に対する支援として重要な役割を担っている就学援助については、生活保護基準の見直しによる影響が生じないよう対応するとともに、入学年度前の新入学児童生徒学用品費の支給継続や支援費目の充実を図ります。
安心安全な教育環境の整備では、公共施設の老朽化が進む中、限られた財源を効率的・効果的に活用していくため、学校施設の長寿命化計画の策定を進めるほか、老朽化している芽室小学校の地下燃料タンク改修工事、多様なニーズに対応するため芽室中学校のエレベーター設置およびバリアフリー等の改修工事を実施します。
学校現場の業務改善に向けては、「芽室町立学校における働き方改革推進プラン」の取組を進めるとともに、各学校における研修等を通して教職員の資質能力の向上を図ります。また、教育公務員として保護者や地域の信頼を損なうことがないよう、法令等を順守し服務規律の保持に努めます。
次に、社会教育についてであります。
家庭・学校・地域の連携では、幼児期から青少年期にかけて、確かな学力、健康な身体、心の醸成など多くの資質や能力を身につける大切な期間であることから、地域全体で子どもたちの学びや成長を支え、学校を核とした地域づくりを目指す地域学校協働活動に取り組みます。
家庭教育・子育て支援の充実では、子どもの発達段階に応じた学習機会を提供するとともに、家庭教育学級や子育てサークル活動への支援を継続します。
学びの拠点となる施設の充実では、利用者ニーズに合致した施設の修繕、備品の更新などを計画的に進めるとともに、中央公民館は、大ホールの照明設備の更新および屋上の防水修繕を実施し、利用者の安全性や利便性の向上を図ります。
また、平成28年8月の台風で被災した美生川河川敷パークゴルフ場については、芝の吹き付け、植栽等を行い、養生・管理を続け、来春のオープンを目指します。
温水プールについては、町営水泳プール建替基本構想に基づき、基本計画を策定するとともに、建替後の周辺施設も含め、町全体の社会体育施設の再編整備等を検討します。
多様な学習機会の確保・充実では、誰もが生涯にわたり学び続け、学びを通して自己を高めるとともに人生を豊かにし、学習の成果を地域社会に生かしていけるよう、成人教育講座や公民館講座の充実に努めます。
また、児童・生徒を対象とした集団での野外活動体験や宿泊体験の実施、友好都市や国際姉妹都市との交流体験など、多様な体験活動の機会を提供します。
図書館では、ボランティア団体等との連携を図りながら、図書館講座や講演会などを実施するとともに、図書館だより等による情報発信に努め読書活動を推進します。
文化・芸術活動の推進では、人々が心豊かに暮らし創造性や感性を育むため、町民の自主的な活動を推進するとともに、優れた作品に触れ、一流を見て、聴いて、学ぶ機会の充実を図ります。
また、文化芸術鑑賞会やフレンドリーコンサート、町民や文化団体との協働による町民文化展を展開するとともに、児童生徒の芸術文化の鑑賞料の一部を支援する「文化・芸術鑑賞助成事業」を継続し、町民に多様な文化芸術に触れることができる環境づくりに努めます。
健康づくりと生涯スポーツの振興では、誰もが気軽に楽しめ、健康で暮らせるためのスポーツ環境づくりのため、総合体育館や温水プールでの運動教室や講座を開催するとともに、関係機関・団体などと連携し、住民参加型イベント「チャレンジデー」を継続実施します。
また、北海道十勝スカイアーススポーツ株式会社との包括的連携協定による活動を充実・発展させるとともに、新たに株式会社北海道日本ハムファイターズとパートナー協定を締結するなど、プロスポーツ団体やアスリート等の各種競技における技術指導や心構えなどの実践講習、講演会などの機会を確保し、町民との交流を通じたスポーツ活動の充実と指導者の発掘・育成に努めます。
住民参画による活力ある地域コミュニティづくりでは、町民一人一人が地域の一員として責任や役割を認識し、自主的に行動できるよう、町内会や地域子ども会など関連団体と連携を図りながら、様々なきっかけづくりに努めます。
人材の発掘・協働のまちづくりでは、町民一人一人が個人の持つ能力、特技や知識を発揮・活躍し、地域のために還元できるよう、文化・芸術団体やスポーツ団体、ボランティア組織や町民活動支援センター登録団体等と連携を図りながら、地域指導者人材バンクの再整備に取り組みます。
郷土を愛する人づくりでは、少年教育事業などで大地から生まれた地元産農畜産物を活かした食育事業を継続します。
また、本町発祥のスポーツであるゲートボールは、学校や関係団体との連携を図り青少年や初心者への普及推進に努め、本町の恵まれた自然環境や発祥の地のスポーツであるゲートボールなど、次世代に貴重な財産をしっかり引き継ぎ、ふるさと意識や郷土愛の醸成を促します。
以上、平成31年度の教育行政執行に当たっての基本姿勢と主な施策について申し上げました。
加速度的に社会変化が進む中、本町においても、人口減少や少子高齢化が進んでおり、町の魅力や活力を創り出し、郷土への愛着や誇りを持ちながら持続可能な地域を支える人財の育成が求められております。
その課題解決に向け、子どもの権利に関する条例に定める4つの権利が尊重され、保障される町として、次代を担う子どもたちを学校と地域が連携して育むとともに、町民一人一人が生き生きと学び続ける環境づくりを通し、心豊かに輝くまちづくり、人づくりに資する教育行政を全力で進めてまいります。
町議会議員の皆さん並びに町民の皆さんのご理解とご協力を心からお願い申し上げ、教育行政執行方針といたします。
芽室町役場 政策推進課
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