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更新日:2021年10月26日
公開日:平成31年3月29日
※本文中の「増加」「減少」は前年度との比較
令和2年度の一般会計から地域包括支援センターで行う介護予防ケアプランなどの介護サービス事業勘定費を除いた普通会計ベースの歳出決算額は、193億2,532万8千円となり、65億2,664万4千円の増額となりました。
歳入総額は198億3,580万8千円で、65億6,243万9千円の増額となりましたが、これは、特別定額給付金事業国庫補助金と新型コロナウイルス対応臨時交付金の皆増が主な要因です。
主要な一般財源の状況は次のとおりです。
地方税(町税)の状況は、全体で32億2,421万4千円、664万4千円、0.2%の減額となりました。
町民税は、個人及び法人を合わせた町民税総額で5,647万9千円、4.0%減少の13億4,610万4千円となりました。
また、固定資産税では、家屋の床面積の増加や、企業の設備投資に伴い増収となり、家屋では35,658千円の増加、償却資産では14,347千円の増加、固定資産税総額で4,826万1千円、3.1%増加の16億2,588万7千円となりました。
地方譲与税と各種交付金は、地方消費税交付金が7,692万6千円、21.0%の増加、自動車取得税交付金・自動車税環境性能割交付金が2,224万8千円、51.5%の減少、地方特例交付金が1,897万円、42.3%の減少となり、全体では6,636万7千円、8.5%増加の8億5,105万7千円となりました。
本年度歳入の約17.3%を占める地方交付税のうち普通交付税は、基準財政収入額が136,904千円の増加となりましたが、個別算定経費の単位費用の増加などにより、基準財政需要額(臨時財政対策債振替後)が143,943千円の増加となり基準財政収入額以上に増加となったことから、948万3千円の増加となりました。特別交付税は、1,287万5千円の減少となり、地方交付税全体では34億3,928万6千円で、339万2千円の微減となりました。
以上、経常一般財源(都市計画税は除く)は、地方特例交付金や地方税で減となりましたが、地方交付税で増となったことから、総額で70億9,749万9千円、6,596万1千円、0.9%の増加となりました。
特定財源の主な状況は、次のとおりです。
分担金及び負担金は、道営土地改良事業受益者負担金が、2,192万3千円増加となり全体では1,329万8千円増加の1億7,759万2千円となりました。
使用料及び手数料は、認可保育所保護者負担金が1,740万3千円の減少となり、全体では2,412万1千円減少の2億8,447万4千円となりました。
国庫支出金のうち、特別定額給付金事業国庫補助金が18億4,180万円の皆増、新型コロナウイルス対応臨時交付金が3億5,238万2千円の皆増となり、全体では25億5,302万1千円増加の34億5,599万3千円となりました。
道支出金のうち、畜産・酪農収益力強化整備等特別対策事業道補助金は、5億3,791万3千円の増加、強い農業づくり事業(産地競争力の強化)補助金は、5億6,851万6千円の増加となり、全体では12億2,676万4千円増加の27億6,646万2千円となりました。
財産収入は、土地売払収入が1,173万8千円増加となり、全体では1,159万5千円増額の3,460万2千円となりました。
寄附金は、大口の寄付があったことにより、5,328万円増加の1億8,868万1千円となりました。
繰入金のうち、寄附金管理基金繰入金が5,252万1千円、庁舎建設基金繰入金が3億6,996万2千円の増加、森林環境贈与税基金繰入金が、863万1千円、減債基金繰入金が2億4,008万4千円の皆増となりました。また、地域開発事業特別会計繰入金は2億5,258万2千円の皆減で、全体では3億5,718万3千円増加の8億8,004万円1千円となりました。
繰越金は、7,212万円増加の4億7,468万5千円となりました。
諸収入は、10億9,912万8千円で6億5,301万の増加となりましたが、畜産・酪農収益力強化整備等特別対策事業補助金が5億3,791万3千円の増加などによるものです。
町債は、役場庁舎建設事業債が5億7,030万円の増加、哺育育成施設整備事業債が6億4,640千円増加、防災拠点倉庫整備事業債が1億2,870万増加したことなどから、全体で15億8,995万8千円増加の29億5,959万3千円となりました。
歳出総額は193億2,532万8千円となり、65億2,664万4千円の増加となりました。特別定額給付金事業費補助金の皆増が主なものとなっています。
経常経費の総額は、135億9,475万3千円で28億6,781万円8千円増加しました。これは、特別定額給付金事業費補助金や産地パワーアップ事業などの補助費等で28億4,405万6千円の増加となったことが主なものです。
また、経常経費のうち経常的なものの総額は79億2,415万1千円で3億4,371万7千円の減少となり、充当一般財源は60億7,152万8千円で3億4,068万3千円の減少となりました。これは減債基金繰入金の繰入により公債費への経常一般財源充当額が2億4,240万8千円減少したことが主な要因となっています。
人件費は、職員給で5,523万4千円増加しましたが、臨時職員が会計年度任用職員になったことから物件費で見ていた賃金を人件費の報酬に置き換えたことなどにより、議員・委員等報酬を含めた人件費総額は、3億284万4千円の増加となり、投資的経費充当分を含めた人件費合計でも3億3,860万6千円増加の19億749万3千円となりました。
2年度 | 元年度 | 増減 | |
---|---|---|---|
人件費 | 1,844,742千円 | 1,541,898千円 | 302,844千円 |
投資的経費に充当された人件費 | 62,751千円 | 26,989千円 | 35,762千円 |
人件費 計 | 1,907,493千円 | 1,568,887千円 | 338,606千円 |
区分 | 2年度 | 元年度 | 増減 |
---|---|---|---|
うち職員給与 | 1,018,856千円 | 963,622千円 | 55,234千円 |
義務的経費(人件費・扶助費・公債費)は41億8,581万5千円となり、人件費では3億284万4千円増加の18億4,474万2千円、公債費は456万8千円減少の7億9,748万7千円となりました。
扶助費は15億4,358万6千円で、扶助費全体では801万1千円の減少となり、微減でした。
消費的経費(人件費・扶助費・公債費・物件費・維持補修費・補助費等)のうち、義務的経費以外の物件費では、臨時職員が会計年度任用職員になったことから物件費で見ていた賃金を人件費の報酬に置き換えたことなどにより、物件費全体では、1,928万8千円減少の21億161万1千円となりました。
維持補修費は、農業農村整備費の土地改良施設維持管理業務委託料で882万6千円の皆減、街路費の街灯電気料で583万6千円の減少、街路維持費の市街地道路施設維持管理業務委託料で206万円の減少、維持補修費その他の美生川河川敷公園パークゴルフ場芝生造成管理委託料で2,866万6千円の皆減などにより、4,294万3千円減少の4億9,248万8千円となりました。
補助費等については、特別定額給付金事業費補助金で18億4,180万円の皆増、強い農業づくり事業(産地競争力の強化)補助金-R1繰越で4億2,587万5千円の増加、強い農業づくり事業(産地競争力の強化)補助金で1億4,264万1千円の増加などで合計では28億4,405万6千円増加の54億4,809万4千円となりました。
投資的経費及び普通建設事業費は57億3,057万5千円で36億5,882万6千円の増加となりましたが主な事業の増減は次のとおりです。
庁舎建設推進事業(6億8,910万円増加)、新庁舎備品購入費(1億423万増加)、哺育育成施設建設工事(12億9,379万3千円増加)、哺育育成施設建設工事R1繰(2億6,129万4千円増加)防災拠点倉庫整備工事(1億2,870万円増加)芽室小学校体育館等改修工事-R1繰越(3億1,202万6千円)強い農業づくり事業(産地競争力の強化)補助金(1億4,264万1千円)強い農業づくり事業(産地競争力の強化)補助金-R1繰越(4億2,587万5千円)
その他経費として、積立金については、寄附金管理基金積立金で7,629万1千円の増加、農業振興基金積立金で5,297万6千円の増加、公共施設整備基金積立金5,032万5千円の増加となるなど、合計では1億6,588万円増加の2億7,717万8千円となりました。
また、貸付金は20万円減少の3億2,060万円です。
繰出金は1億7,542万1千円の減少で5億6,092万6千円となりました。特別会計への繰出しは、国民健康保険特別会計で1,203万6千円の減少、介護保険特別会計で1,354万1千円の増額、公共下水道特別会計で1億321万7千円の皆減、簡易水道特別会計で392万1千円の増加となりました。
なお、普通会計ベース決算とするため、介護サービス事業勘定会計への繰出しが4,973万2千円で、42万1千円増加しています。
比率の分母となる歳入経常一般財源は、地方消費税交付金が7,692万6千円増加したものの、地方税で785万1千円の減少、地方特例交付金で1,897万円の減少などがあり、普通交付税は948万3千円増加し、合計では、70億9,749万9千円で6,596万1千円の増加となりました。
なお、臨時財政対策債2億8,776万9千円を加えた合計では73億8,526万8千円で5,869万5千円、0.8%の増加なりました。
比率の分子となる歳出充当経常一般財源は、前年度と比べ、物件費、公債費などで減少となりました。
この結果、合計では60億7,152万8千円、3億4,068万3千円、5.3%の減少となり、比率の分母となる歳入経常一般財源0.8%の増加に対し、分子となる歳出充当経常一般財源が5.3%減少したことから、経常収支比率が低下することとなりました。
※6億286万2千円の減少(地方財政状況調査ベース)
主なものは、減債基金の減少(2億4,008万5千円)、庁舎建設基金の減少(4億4,430万2千円)となっています。
基金 | 残高 |
---|---|
財政調整基金 | 1,052,326千円 |
減債基金 | 132,145千円 |
公共施設整備基金 | 612,650千円 |
地域福祉基金 | 218,795千円 |
地域振興基金 | 133,876千円 |
農業振興基金 | 129,586千円 |
庁舎建設基金 | 223,623千円 |
その他 | 272,490千円 |
基金合計 | 2,775,491千円 |
基金 | 残高 |
---|---|
(参考)備荒資金普通分残高 | 128,964千円 |
(参考)備荒資金普通超過分残高 | 238,340千円 |
22億624万4千円の増加
起債残高の増加については、元金償還が7億5,334万9千円に対し、発行額が29億5,959万3千円であったためです。
なお、令和3年度の起債発行予定額は26億8,700万円であるのに対し、元金償還額約8億6,891万円のため、今後の起債残高は増加傾向にあります。
比率の分子である公債費充当一般財源が全体で増加(11.1%減)となり、分母である標準税収入が増加したことなどにより、分母全体では微増(1.2%増)となった結果、公債費比率は昨年度より0.4ポイント減少の3.1%となりました。また、地方債制限比率は0.1ポイント増加の2.6%、公債費負担比率は0.1ポイント減少の9.1%となりました。
地方自治体の財政の健全化に関する法律に基づく、令和元年度決算に基づく各指標は次のとおりです。
なお、令和2年度決算に基づく指標については、8月初旬に算定するため確定後、監査に付す予定であります。
比率 | 芽室町 | 早期健全化基準 | 財政再生基準 | 備考 |
---|---|---|---|---|
(1)実質赤字比率 | 該当なし | 13.96% | 20% | |
(2)連結赤字比率 | 該当なし | 18.96% | 30% | |
(3)実質公債費比率 (18%以上起債許可団体) |
4.0% | 25% | 35% | 18%以上 起債許可団体 |
(4)将来負担比率 | 19.7% | 350% | - |
注)連結赤字比率の財政再生基準については経過措置があり、平成20年度および平成21年度は40%、平成22年度は35%、平成23年度以降は30%
実質赤字比率については、一般会計において実質収支が黒字であったため、該当しません。
連結実質赤字比率についても、全会計の実質収支の合計額が黒字であったため、該当しません。
実質公債費比率については、前年度から0.3ポイント増加し、4.0%となりました。
将来負担比率については、前年度から11.2ポイント増加し、19.7%となりました。
なお、18.0%以上の起債許可団体になると実質公債費負担の適正な管理のため公債費負担適正化計画を策定しなければなりません。
令和2年度の決算状況を見ますと、地方消費税交付金の増により経常一般財源は増加し、臨時財政対策債を加えた額では、0.8%の増加となりました。また、経常経費への充当一般財源については、物件費及び公債費などの減により、5.3%の減少となりました。
このことから、経常収支比率は5.3ポイント減少し、82.2%となり、数値は下がったものの、財政の硬直化は続いております。
経常一般財源の割合は町税が約43%、普通交付税も約42%を占めており、町税においては、町民税の減少により、全体として町税収入は減少しました。反面、普通交付税については、増加しております。
また、起債償還額及び起債残高は、役場庁舎や哺育育成施設の建設、道路・橋りょうなどのインフラ整備にかかる新規借入により大きく増加しており、今後は起債の償還額の増加による財政負担への影響が懸念されます。また、新型コロナウイルス感染症による影響は、町内の企業等においても大きく、来年度以降の税収は更に減少が見込まれ、今後においても、財政の硬直化は予断を許さない状況が続くと予想されます。そのため、これまで以上に歳出全体の見直しを図るとともに、特別・企業会計の健全化を進め、歳入においても収納の一元化により収納率向上を図るなど、歳入の確保が求められます。
国は「経済財政運営と改革の基本方針2021(骨太方針2021)」を閣議決定しました。この中で、骨太方針2018で掲げた財政健全化目標は堅持するものの、新型コロナウイルス感染症の影響で未だ不安定な経済財政状況を踏まえ、本年度内に感染症の経済財政への影響の検証を行い、その検証結果を踏まえ、目標年度を再確認するとしております。
国は、2020年度に3度にわたる補正予算で大量の赤字国債を追加発行しており、国の財政状況は急激に悪化しております。高齢化に伴い、社会保障経費は毎年度増加していることを勘案しても、来年度以降の地方交付税の見通しとしては、大変厳しいものと考えられます。
したがって、持続可能なまちづくりを進めるため、第5期芽室町総合計画に基づきながら、今後より一層厳しくなると見込まれる財政状況に対応できるよう、長年続けてきた事業についてもゼロベースで検証し、長期的な視点に立った安定的な財政運営に努めていかなければなりません。
資料
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