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更新日:2024年03月06日
本原則は、災害対策基本法及び内閣府が定めた「避難情報に関するガイドライン」に基づき、町民一人ひとりが適切な避難行動をとることができるよう必要な事項を定め、町民の生命等を災害から守るために定めたものである。
「平成28年台風10号災害対応検証報告書」において、「避難指示を拒否する人や要援護者への対応マニュアルが必要だった」との課題を記載した。これは、町として避難行動の原則を定めたものがなかったことに起因するものであり、今年度以降の取組みとして、「避難対応マニュアルを作成する」としている。
以上の課題を踏まえ、災害時に町民がとるべき行動を定めたものが、この原則とな る。
自然災害に対しては、基本的に町民が自らの判断で避難行動をとることを原則とする。災害の種類ごとに自宅等が、立ち退き避難が必要な場所なのか、あるいは、上階への移動等で命の危険を脅かされる可能性がないのか、などについて、あらかじめ確認・認識する必要がある。
水害、土砂災害については、台風や前線などによる降雨により発生する場合が多く、ある程度事前に備える事が可能な災害といえる。そのため、まず町民は、気象庁から気象注意報が発表された段階で、強風や大雨で避難が必要となるレベルに発達する可能性があるかどうか、注意を払う必要がある。
気象庁から各種警報や町から高齢者等避難が発令された段階では、具体的に避難するかどうかを考え、立ち退き避難が必要と判断する場合は、その準備をする必要がある。
特に、要配慮者及びその支援に当たる方々は、避難行動を早めに開始すべきであり、高齢者等避難が発令された時点で避難を開始すべきである。発令後、降雨脚が強くなるなどして、立ち退き避難が難しくなることも想定されるためである。気象情報を確認し、早めの避難行動をとる心構えが必要である。
さらに、町から避難指示等が発令された場合、町民はあらかじめ決めておいた避難行動を速やかにとる必要がある。
「避難行動」は、数分から数時間後に起こるかもしれない自然災害から「命を守るための行動」とする。
命を守るという観点では、災害のどのような事象が命を脅かす危険性を持つことになるのかを認識し、避難行動を取るにあたっては、次に掲げる事項をできる限り明確にする必要がある。
従来の避難行動は、避難指示等の発令時に行う、小中学校の体育館や公民館といった公的な施設への避難が一般的であったが、今後、避難指示等の対象とする避難行動については、これまで避難所と呼称されてきた場所に移動することのみではなく、次のすべての行動を避難行動とする。
なお、町民は、次の1から4の順番で、避難行動を検討するものとし、1にて指定の避難場所への移動を原則とする。
災害対策基本法における市町村長の避難指示等に関しては、「居住者等に対し、避難のための立退きを指示し」としており、避難指示は、避難のための(家屋等の現在いる危険な場所からの)立ち退きの指示を意味している。
また、災害対策基本法の改正によって「屋内での待避その他の屋内における避難のための安全確保に関する措置を指示することができる。」という行動形態が追加された。
考え方としては、避難指示等では立退きを指示し、特に災害が発生した場合や、災害の発生が切迫しており、屋外で移動することが危険な場合は、屋内での待避等の安全確保措置を指示するというものである。
ただし、住民は自らの判断で避難行動を選択すべきものであること、命を守る避難行動として必ずしも従来の避難を必要としない場合もあることから「屋内での待避等の屋内における安全確保措置」も避難指示が促す避難行動とすることとする。
避難指示等が発令された場合、そのときの状況に応じて取るべき避難行動が異なることから、指定緊急避難場所や安全な場所へ移動する避難行動を「立ち退き避難」と呼ぶこととし、屋内に留まる安全確保を「屋内安全確保」と呼ぶこととする。
実際の避難指示等の発令時には、あらかじめ定めた避難場所への避難とともに、 外が危険な場合には屋内安全確保をとることを併せて伝達する。
なお、従来、その場を立ち退いて近隣の安全を確保できる場所に一時的に移動することを「水平避難」、自宅などの居場所や安全を確保できる場所に留まることを「待避」、屋内の2階以上の安全を確保できる高さに移動することを「垂直避難」と呼んでいるが、「立ち退き避難」は「水平避難」を意味しており、「屋内安全確保」は「待避」又は「垂直避難」を意味して いる。
避難指示等は、災害対策基本法に定めるとおり「人の生命又は身体を災害から保護し、その他災害の拡大を防止するため特に必要があると認めるとき」に発令するものであるから、行政はその趣旨に沿った行動を取らなければならない。
すなわち、避難指示等を発令したにもかかわらず、避難行動を拒否する町民に対しては、避難指示等が発令された経緯、現状などを説明し、町民が自主的に避難行動を取るように促す。
また、高齢者などの避難行動が困難、時間を要する等する者については、町健康福祉課、高齢者支援課および子育て支援課において、各人にあった個別の対応を行う。
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