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受理番号
057
受理日
令和2年6月16日
分野
教育[教育]
発信者
40代男性
内容
私は町内中学校に在学中の娘を持つ父親です。
先ごろ、さいたま市教育委員会が「コロナ対策に当たる医療従事者へ感謝の気持ちを伝えるために子どもたちから拍手を送る」という旨で、市立学校全校に対して、同日同時刻に一斉一律に子どもたちに拍手をさせるよう協力要請の通知を出し、6月15日に「一斉拍手」が実施されたそうです。他自治体の取り組みではありますが、このことに一人の父親として大きな危惧を覚えています。
何について・誰に対し・どのように感謝の念を抱き、またそれをどのタイミングでどのような行動として表現するかは、言うまでもなく、個々人の内心に属するプライベートな事柄であって、今回のように子どもたち一人ひとりの心の有り様を丁寧に把握することなく教育行政の側から一斉一律に一つの行動をとるように仕向ける(事実上、強要する)のは、明らかに乱暴で行き過ぎた取り組みです。戦前の全体主義的な軍国教育すら彷彿させ、恐怖を覚えます。
さいたま市のような大規模な政令指定都市がこれを行うことで、全国の他の自治体でこれに追随するところが出てくるのではないかと案じています。芽室町教育委員会および芽室町関係各所におかれましては、コロナ禍に起因するこのような過剰で画一的な「感謝ムーブメント」に安易に乗ることなく、本町が掲げる子ども権利条例の理念に則り、子どもたちが自らの心と身体でしっかり社会と向き合い自らの信念に基づいて行動選択をすることのできる自律的な人格の形成に資する施策をこそ丁寧に実施していただくよう、切に希望いたします。
回答日
令和2年6月27日
回答者
学校教育課学校教育係
内容
芽室町子どもの権利に関する条例では、町及び町民は、子どもの権利を尊重し、その権利の保障に努めるものとし、子どもは、その権利を知り保障される中で、豊かな人間性を養うことにより、自らを律し、主体的に判断して自分らしく生きることを支援されることを理念としています。
この条例の理念に基づき、ご意見にありました医療従事者への感謝の表現方法等について、芽室町教育委員会としても、各学校に対して、一斉一律の協力要請を行う考えはございません。
芽室町教育委員会としましては、本条例や芽室町教育大綱、教育振興基本計画の理念に則り、ふるさとへの愛着と誇りをもち、自分の夢や目標の実現に向けて挑戦し、規範意識や思いやりの心を持ち、様々な分野で活躍する人を育む施策に取り組んでまいります。
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